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August 29, 2018

ほんとうに衝撃を受け、かつ今でも聞き続けている生涯のお気に入りアルバムを10枚(5日目)

過去4日間に続き、10日前のFacebookへの投稿を転載する。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

ほんとうに衝撃を受け、かつ今でも聞き続けている(ごくたまにであっても)生涯のお気に入りアルバムを10枚。毎日ひとつずつジャケを投稿する。5日目/10日

Elpolacob

Roberto Goyeneche / El poraco por dentro (RCA Víctor TLP-60145)

(続き)
シエテ・デ・オロに入ったのは、バンドネオンを教えてもらうのがそもそもの目的だったはずだが、別に先生がいる訳ではなく、メンバー同士で教え合う程度のものだった。試行錯誤しても、なかなか思うようには弾けなかった。そうこうしている内に、また齊藤一臣さんがやってくれた。新宿の京王プラザホテルでの長期演奏のために来日していたオスバルド・レケーナ四重奏団のメンバー、ピアノのレケーナとバンドネオンのダニエル・ビネリを三田塾の練習場所に連れて来たのである(その時通訳として同行してきたのがパーカッション奏者のヤヒロトモヒロさんだった)。この指導は短期間だったが大きかった。そして私は思った。バンドネオンをちゃんと習得するには、ブエノスアイレスまで行くしかないと。
今から思えばとんでもない贅沢をさせてもらったとしか言いようがないのだが、87年5月から1年間、ブエノスアイレスでアパートを借りて、ビネリのもとでレッスンを受けた。結果的に奏者としてはモノにならなかったのだが(申し訳ない)、数多くのライヴを観て、数多くの貴重なレコードを集めた。毎週木曜日のアルベアール劇場での市立タンゴ・オーケストラ(指揮はカルロス・ガルシーアとラウル・ガレーロ)の無料コンサート。オペラ劇場でのオスバルド・プグリエーセ楽団と歌手ロベルト・ゴジェネチェの共演コンサート(これはヴィデオになり、客席の私も一瞬映っていた!)。マリアーノ・モーレスのショーは凄い人気だった。カフェ・オメロで至近距離で観たネストル・マルコーニやルベン・フアレス。海外公演の多いアストル・ピアソラはブエノスアイレスではただ一度、ルナ・パーク・スタジアムでのカメラータ・バリローチェとの共演(バンドネオン協奏曲)を観ることが出来た。
ゴジェネチェは、プグリエーセとの共演以外にも何度か観た。帰国後の88年にも『タンギッシモ』という、それはそれは素晴らしいステージのために来日してくれたが、ヨレヨレになったあの時期の彼を観ることが出来て、ホントに良かったと思う。
『内側からのエル・ポラーコ』(エル・ポラーコ=ポーランド人とはゴジェネチェのあだ名)というタイトルのこの85年のアルバムは、いつものオルケスタではなく、カルロス・フランセッティのシンフォニックな大オーケストラ(バンドネオンはマルコーニ)が伴奏を手掛けた異色作だが、特に思い出深い。冒頭の「ロス・マレアドス(ロス・ドパードス)」がいきなり凄い。そしてトロイロの肉声(68年の四重奏団での「わが町へのノクターン」の語り)から、エンリケ・フランチーニ=オメロ・エスポシト作「あのトロイロという若者」へとメドレーのように繋がる。ユパンキやビオレータ・パラのフォルクローレまで取り上げている。ゴジェネチェの懐の深さを感じさせてくれる一枚だ。

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