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May 25, 2014

最悪の配送業者i-parcelのせいで貴重なレコードが行方不明

(5/28一部修正のうえ追記)

「フランキー・ヴァリとザ・フォー・シーズンズ」の連載で彼らのオリジナル・シングルを順番に紹介している。これまでの4回分で紹介したものは次の8作品。

第42回
Bermuda/Spanish Lace (Gone 5122)
Sherry/I've Cried Before (Vee-Jay VJ 456)
第43回
Big Girls Don't Cry/Connie-O (Vee-Jay VJ 465)
第44回
Santa Claus Is Comin' To Town/Christmas Tears (Vee-Jay VJ 478)
Walk Like A Man/Lucky Ladybug (Vee-Jay VJ 485)
Ain't That A Shame/Soon (I'll Be Home Again) (Vee-Jay VJ 512)
第45回
Candy Girl/Marlena (Vee-Jay VJ 539)
New Mexican Rose/That's The Only Way (Vee-Jay VJ 562)

この順番でいくと、次は「Peanuts/Stay」(Vee-Jay VJ 576)となるのだが、これが手元に届かずに困っている。長くなるが、事情を説明しておきたい。

このシングル・レコードは1963年12月にリリースされたが、ラジオDJたちがこぞってB面の「Stay」の方をオンエアーしたため、ヴィー・ジェイはレコードをいったん市場から回収した。翌1964年1月、新たなカップリングで「Stay/Goodbye My Love」(VJ 582)として改めてリリースされると、ビルボードで16位まで上昇するヒットとなった。

そんな事情もあり、「Peanuts/Stay」はフォー・シーズンズのヴィー・ジェイからのシングルの中では最もレアなうちの1枚となってしまったのだが、今回彼らのシングル盤のコンプリート・コレクションを目指す中で、先月下旬、オークションサイトのeBayに出品されたのを発見。少々値が張ったが、何とか落札することができた。出品者は私が支払いを済ませるとすぐに商品を発送してくれた。5月1日のことだ。そこまではよかったのだが、問題はそこから先だ。

通常eBayで落札した商品は、アメリカ合衆国からはUSPS(United States Postal Service=アメリカ合衆国郵便公社)の便で送られてくることがほとんどだ。これはだいたい発送されてから1週間ほどで届く。追跡はできたとしてもアメリカ合衆国国内までだが、多少遅れることはあっても、最終的に届かなかったことはない。

そればかりか、過去17年間に通販やオークションを利用して多くのレコードやCDを南北アメリカ大陸やヨーロッパの多くの国から取り寄せてきたが、中身違い、不良、梱包不十分による破損はごく稀にあるものの、未着に終わったケースはただの一度もなかった。それが今回は様子が違うのだ。

今回初めて知ったのだが、eBayは出品者の海外発送にかかわるリスクを肩代わりするために、GSP(Global Shipping Program=グローバル配送プログラム)というものを提供しており、今回の出品者はそのシステムを利用して商品を発送していた。出品者によっては商品ページにGSPの利用を明記しているところも多いようだが、私が落札した商品のページにはその記載はなかった。あったとしても最初は意味がわからなかっただろうし、確かによく見れば、Shipping: いくらいくらと書かれた後に配送手段がUSPS First Class Mail Intl / First Class Package Intl Serviceなどと普通は書かれているところが、International Priority Shipping to Japanとなっていたが、そんな違いまではなかなか気付かない。ただしいつもと違ったのは、送料を商品と分けて支払う必要があったということで、しかも送料はUSPSに比べて割高だった。PayPalからの領収書には「お客さまの荷物を発送、通関するため、この国際配送会社に別途支払いを送りました」と書かれていて、配送会社はPitney Bowesというところだった。

5/28追記:記憶があいまいで、落札後の商品ページではGSPの使用に関する表示が省かれていたため、「その記載はなかった」と書いたのだが、この出品者が現在も出品中の商品のページを確認したところ、実際にGSPの使用について記載されていたので、訂正しておく。
Gsp_

これがその記載表示例―該当商品のものではない―である。そういえば、この地球儀と矢印と荷物のイラストを最近よく見かけるようになり、送料が高いので普段は敬遠していたことを思い出した)←追記ここまで

eBayの日本語サイトにあるGSPの説明には、こう書かれている。

出品者は最初にケンタッキー州にあるUS出荷センターに売却済みの商品を配送し、その後、グローバル配送プログラム(Global Shipping Program)が責任を持って、パッケージング、関税申告書の記入、輸入税の徴収および支払い、追跡番号を提供する信頼の置ける業者を利用して購入者の住所にお届けします。

Gsp

これは発送からの追跡情報画面(クリックすると拡大。スクロール画面を切り張りして全体が見えるようにした)

そもそも、出品者が商品を発送してから、US出荷センターに届くまでに1週間近くかかっている。それだけでもあきれてしまうが、そこから先を受け持つ「追跡番号を提供する信頼の置ける業者」というのが、これから問題にするi-parcelである。

Iparcel

このi-parcelの追跡画面では、12日からConsolidation Arrived - Pending Customs Clearance and inbound scanのまま更新されなくなった(現在も表示は変わっていない)。荷物は成田(とは書いていないが)に到着し、税関手続きを待っている状態というわけである。

日本では通関後のi-parcelの荷物はSGHグローバル・ジャパン(佐川急便の国際部門、とでも言えばいいか)に引き継がれるが、佐川の追跡番号は、i-parcelにメールで問い合わせないとわからない。これも不親切な話だが、とりあえず5月17日にメールしてみた。ところが一向に返事が来ないまま日にちが過ぎていく。

その間にいろいろ調べてみると、ブログやツイッターなどでi-parcelの荷物が届かないという悲鳴があちこちで聞かれるではないか。たとえばYahoo!知恵袋の「ebayで購入した物が成田空港の税関から動きません」という書き込みなどだ。ここでわかったのは、i-parcelの伝票に不備があり、そのために税関で大量の荷物を一つ一つチェックしているという事実。

これを読んだ時点では、私の荷物もその中の一つなのだろう、時間はかかるだろうが、待つしかないのだなと思っていた。そして21日に再度メールで佐川の追跡番号を問い合わせたところ、今度は6時間後にようやく返事が来て、WMで始まる佐川の追跡番号を知らせてきた。早速検索してみると、5月11日付けで「現地へ輸送中」と出た。日付がずれているのは時差の関係だろうか。それにしても「輸送中」とは? 念のため佐川のグローバルコールセンターに電話すると、当然事態は認識している様子で、折り返し成田の担当者から電話をくれるとのこと。そして、成田の担当者が伝えてくれた調査結果は、実にショッキングな内容だった。荷物がキャセイ航空便で成田宛に送られたというデータだけは届いているものの、肝心の商品自体は成田へ到着していないというのだ! 「恐らくまだインディアナポリスに留まっているのでしょう」とのことで、こちらでは何もできないのでeBayかi-parcelに問い合わせてみてほしい、という話だった。何ということだ!

考えてみれば、成田で商品が止まってしまったという報告の多くは、ステイタスがCustoms clearance delay(税関手続きの遅延)となったまま、というものだったが、私の場合はそれ以前のPending Customs Clearance and inbound scanだったわけで、商品が届いていないんでは、確かに先に進みようもない。

さっそくi-parcelに怒りのメールをしたが、「調べます」と返事してきたきり、3日が経過。再度催促したが、「わかったらお知らせします」と繰り返すばかり。果たして荷物はインディアナポリスに残されているのか、どこか別の場所に間違って送られてしまったのか、実は日本に来ているのか。真相は闇の中である。

この間、とりあえず出品者には状況を知らせておこうと思い、クレームというよりは「i-parcelは最悪だからもう使わないほうがいい」と言うつもりで22日にメッセージを送ったところ、eBayの問題解決センターに事案として取り上げられる結果となった。そして、「輸送中の遺失」扱いとなり、eBay返金保証によってあっさりと全額が返金処理され、事案はクローズされた。

いやいや、そういうことではなくて、商品のありかが突き止められるよう、そしてこのようなケースが今後発生しないよう、対策を講じてほしい、というつもりだったのだが。もちろん、このまま商品が行方不明のままということであれば、返金はありがたいのだが、やはり釈然としない。というか、私の「Peanuts/Stay」を、時間はかかってもいいからちゃんと届けてくれよ。お願いだから。

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Comments

僕も同じでした。

返金処理の後ケースクローズドになっちゃいました。

残念無念。。

Posted by: Nioh | May 26, 2014 at 10:56 PM

Niohさんはじめまして、コメントありがとうございます。

このようなケースが頻発しているにもかかわらず、eBayが改善策を練ろうとしているように思えないのが不可解ですね。「とりいえず金返しとけ」みたいな。

あきらめきれないので、いつの日か商品がひょこっと届くのを待とうと思います。

何か進展があったら教えてくださいね。

Posted by: さいとう(鳩サブロー) | May 26, 2014 at 11:07 PM

鳩サブローさん、こんばんは。
お久しぶりです。
第42回以降、凄いことになってますね。本当に書籍化も望めそうな気も(笑)。

このところゆっくり読む暇がないのですが、CD Boxのみタワレコで予約しました。

それにしても、ebayのシステムが変わって、こんなややこしいことになってたなんて初めて知りました。
1年以上は米ebayを通じては何も買っていませんが、今後要注意だとよくわかりました。
ありがとうございます。

Posted by: JD | June 16, 2014 at 10:20 PM

JDさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

そうなんですよ、eBay。売り手によるんですけどね。

結局件の荷物は、i-parcelから「この荷物は所定の配送業者のもとに届いていないとの報告を受けました。この荷物が移動中に紛失したことを謹んでお知らせします」という内容のメールが来て終わりでした。

本当に要注意です。

Posted by: さいとう(鳩サブロー) | June 17, 2014 at 10:26 PM

今回amazon.comの配送がi-percelだったので、いやな予感がしてました。いつまでも届かず、amazonの画面ではなんと配送済になっていました。ああ、、
届かなかったら返金するよ、というボタンがついているのがamazonらしいです。
結局、i-percelのトラッキング番号をi-percelに連絡し、日本のローカルエージェントとトラッキング番号を教えてもらったところ、なんと、佐川急便が別の家に配送していました。なんてこった。

Posted by: KANDA | August 06, 2014 at 12:30 PM

KANDAさん、コメントありがとうございます。
反応が遅くてすみません。

佐川が別の家に配送していたというのは、i-percelの元の伝票が読みにくいからなのでしょうか、それとも単純に佐川のミス? いずれにしても無事に届いたのでしょうか?

私の方の荷物は、結局行方不明のままです。

Posted by: さいとう(鳩サブロー) | August 10, 2014 at 12:25 AM

昨日、間違って送ってしまったお宅に菓子折りをもって伺って、事情を話して、無事に取り戻すことが出来ました。
佐川は、注文するときに私がアドレスを間違えたのではないか、と取り付く島もありませんでした。
取り返した荷物をあらためて見ると、i-percelは、正しくアドレスシールに私の家のアドレスを記入していました。
成田空港の佐川(SGHグローバルジャパン)が、国内の佐川ドライバー用に日本式にjapanを先頭にアドレスを書き直していたのですが、ここで間違えていました。さらに悪いことに、佐川が、i-percelが貼っていたアドレスシールを隠す形で不在伝票を貼っていたため、間違いに気がつかなかった、と主張しています。
佐川では、自分は悪くない。受け取ったほうが悪い。ということでした。ドライバーによっては、受け取ってしまった家を教えてくれず、そんな荷物はなかったと主張する場合もあるよ、と友人から聞きました。佐川はいろんな会社が寄り集まってやっているので、責任の所在が限定されてしまい、成田で間違ったのは自分とは関係ない、というわけです。
まちがって受け取ってしまった家の方がいい人でほんとによかったです。
今日、i-percelにも、荷物の写真を添付して、顛末をメールしましたが、こういうことは時々あることだ、ということで佐川との提携を見直す気はさらさらないようです。
i-percelのlilyさんからの返信は早かったですが。

Posted by: KANDA | August 13, 2014 at 12:30 AM

KANDAさん、詳しい経緯をありがとうございます。
またまたお返事が遅くなり、すみません。

「受け取ったほうが悪い」とは、失礼な話ですね。
仮に自分たちに落ち度がなかったとしても、カスタマーに迷惑がかかった場合、誠意を示すのはサービス業として当然のような気がします。

Posted by: さいとう(鳩サブロー) | August 17, 2014 at 02:16 AM

こんばんは。つい先週に類似の事例に遭遇し検索していたところ、このサイトを拝見しました。

当方もeBay→i-parcel→SGHという或る意味お決まりの経路で配送されて来ましたが、途中日本に到着するかしないかの段階で荷物を受け取ってもいないのにDeliveredステータスになってしまい、一時トラッキングが全く出来なくなりました。

不審に思ってSGHに即座に連絡、平行してeBayのResolution Centerにも問い合わせたところ、先にSGHから回答が有ってi-parcelのトラッキングシステム上の不具合か何かが有った様子とのことで、程無くして成田の通関を完了との連絡後一応その翌営業日に何とか無事に荷物の受け取り自体は出来はしました。

唯、その後の事後調査の内容が釈然とせず、結局i-parcelから詳細の内容開示が無くSGHにて今後鋭意改善、という曖昧な回答で事実上対応終了扱いとされてしまいました。eBayも同様で、当方が受け取ってから丸二営業日後位に「受け取り済みであることを確認した」、というやや意味不明の回答をして来た挙句半ば問答無用にクローズ扱いでした。

今回は幸いにも受け取りは出来、内容物も無事ではありましたが、今後も同様とは限らないので一抹の不安が拭えません。現状だと今後の自衛策として、場合により商品の配送方法も入札の際の判断材料に入れないといけないのかもしれません。

Posted by: Yoshii | January 13, 2015 at 09:44 PM

Yoshiiさん、コメントありがとうございます。
お返事が遅れてすみません。

i-percel、相変わらずのようですね。無事に届いて何よりでした。私の方は、数か月経ってふらっと届いたりしないかな、と淡い期待を寄せていましたが、結局ダメでした。

ただ最近は、eBayの商品を見ても、Global Shipping Programを使っている売り手は激減しましたね。さすがにクレームの嵐だったのでしょう。このまま淘汰されるのを願うのみです。

Posted by: さいとう(鳩サブロー) | January 16, 2015 at 01:14 AM

Amazon.comで購入した商品がi-percelの発送でした。Amazon.comの発送の翌日にはアメリカの税関で引っ掛かり、i-percelがAmazon.comへ返品していました。
状況をi-percelに問い合わせると、Amazon.comで返金の手続きしかあなたに出来ることはないと酷い返答でした。Amazon.comのカスタマーサービスでは再パー済みなのに…Amazonカスタマーサービスから、1~2日にはi-percelかから配送状況を連絡させる。と返答が来ましたが、i-percelから連絡が全く来ませんでした。
購入商品をどこにやったのかと腹が立ちます。

Posted by: トントン | February 12, 2017 at 11:58 PM

トントンさん、せっかくコメントいただいていたのに、お返事が半年後になってしまい、大変申し訳ありませんでした。
i-percelのトラブル、相変わらずなんですね。私がブログを更新できずにいた2年の間も、このエントリーへのアクセス率は高かったようです。コメント、ありがとうございました。

Posted by: 鳩サブロー | August 16, 2017 at 08:55 PM

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