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June 08, 2012

フランキー・ヴァリとザ・フォー・シーズンズ(16)

1973年3月25日のフランキー・ヴァリの突然の解散宣言にメンバーたちは困惑し、迫っていた海外ツアーをキャンセルできないかとマネージャーのケン・ロバーツに訴えるほどだったが、ヴァリ自身はさまざまな障害を乗り越え、ほんの数週間でグループに復帰した。

4月、サポート・バンドに新しいドラマーがやってきた。彼の名はジェリー・ポルチ(Gerry Polci)。ニュー・ジャージー出身の21歳で、デイヴ・ブルーベック・クォーテットのドラマー、ジョー・モレロと懇意だったということ以外、誰も彼のことはよく知らなかった。バック・ヴォーカルを志願したためマイクをセットしたところ、みな驚いてしまった。彼は、フォー・シーズンズの歴代メンバーの中でもずば抜けた歌唱力の持ち主だったのである。すぐさま正式メンバーに迎えられたことは、言うまでもない。

同じ月にはクレイ・ジョーダンも呼び戻された。秋にはサンフランシスコ音楽学校に戻るため、9月までの限定復帰という条件だった。

そして、ビル・デローチに代わる新しいキーボード奏者には、歌は苦手だがアレンジ能力に長けたリー・シャピロ(Lee Shapiro)が起用された。ニュー・ジャージー出身の19歳で、当時はマンハッタン音楽学校の生徒だった。

一方ギターのデミトリー・カラスは、フォー・シーズンズでのプレイを楽しんではいたが、もはやヒット・チャート上位への復帰はないだろうと希望を失い、この年の暮れに脱退を決意。後任としてスカウトされたのが、ドン・シコーニ(Don Ciccone)である。彼は1960年代半ばにザ・クリッターズ(The Critters)のヴォーカリスト、ギタリスト、コンポーザーとして活躍し、当時はスタジオ・ミュージシャンの傍ら音楽制作会社の経営にも携わっていた。ヴァリは知る由もなかったが、シコーニは1965年にフォー・シーズンズのコンサートを観て以来、彼らのファンだった。彼はオーディション抜きでグループに参加することになった。

かくして1974年、ザ・フォー・シーズンズはフランキー・ヴァリ=ジョー・ロング=ジェリー・ポルチ=リー・シャピロ=ドン・シコーニ(下の写真の上から時計回り)というラインナップとなる。

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そして、ザ・ハプニングスのライヴを観に行ったポルチは、バックで弾いていたギタリストが気に入り、声を掛ける。それがジョン・パイヴァ(John Paiva)だった。1974年5月6日、パイヴァはフォー・シーズンズのサポート・ギタリストとして初めてステージに立つ。

1970年代半ばに復活を遂げることになる新生フォー・シーズンズの立役者たちはこうして揃ったが、当時彼らはすでにモータウンを離れ、所属レーベルのない状態だった。モーウェスト~モータウンで何が起こったかという、第14回の続きは次回。

(続く)

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Comments

鳩サブローさんの記事読んでますとワクワクしますね。次回が待ち遠しいです。

Posted by: とぜんね | June 08, 2012 at 10:49 PM

とぜんねさん、ありがとうございます。

ところで話は変わりますが、Philips後期のシングルなんかを集めていると、意外なミックス違い、エディット違いがいろいろ見つかってクラクラしますね。また整理しますので、お楽しみに。

Posted by: さいとう(鳩サブロー) | June 09, 2012 at 12:34 AM

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